2013年04月04日
クマ美との遭遇

3月24日伊豆大島ウルトラマラソンは、それなりに無事完走!
その後、いろいろと多忙につき、ランニングやおやま行きやブログ更新も儘ならず
本日、久しぶりの『竜爪山おやま行き』をしてきました。
本日は、竜爪山より俵峰を目指しました。
天気も良く、登山者もいつもより多め。
行き交う人とおしゃべりしながら、久しぶりの竜爪山をゆっくりと登って行くと
何やら上空が騒がしい。
ヘリコプターだ。
3月末の遭難者を本日は則沢方面にて捜索しているとのことで、辺りは騒然としていた。
そこへ、前方よりII野さん登場。(以前道案内をしてくださった山のおじさん)
「やあやあ」
「まあまあ」
とご挨拶を交わし、しばし、山情報の交換をした後、
I野さんは、遭難者を探すといって則沢に向かった。(ただの野次馬根性じゃなきゃ~いいが・・・・)
その後、1週間前に薬師岳付近の階段でこぐまと出会ったという方ともお話をする。
「こぐまは、本当に可愛い。5分ほど話をしたが、よ~く聞いてくれる。」って、とろける様に言われる。
このおじさん、こぐま相手に一体何を話し込んでいたんだか。
母親熊は見当たらなかったというが、おじさんの優しそうな雰囲気に包まれる我が子を藪に隠れてみていたのかしら?
その薬師岳より4.5㎞先の俵沢方面に向かう。
緑の植物が地面を覆い始めていた。
俵沢方面へのトレイルは、下りで道もよく走りやすい。
途中、熊笹のトンネルをしばらく潜り抜けさらに下って行くと俵沢分岐の標識が現れる。
道迷いの心配はない。
開かれた踏み道を確実に進む。
更に山を下ると、アスファルトの道路が見えてきた。
林道出合いで工事中のおじさんに道を尋ねると
「ついこの間、俵沢の小学校に熊が下りてきたらしい。」と教えてくれる。
今日は、クマ情報が2件。
クマさんや、確実に冬眠から目覚めたな。
俵峰方面に下り始めると
← 「一本松」
の看板とお地蔵様。
その先を更に下って行くと、放置されたわさび田があるはず。
安倍奥は、わさびの発祥の地。
伊豆・天城のわさびは、ここのものが移されたのだそうだ。
わさびが自生するほどの沢なら、さぞかし水がきれいだろう。
そこで、顔を洗おう・・・・と沢を目指す。
美しく緑に輝くわさびの沢が下方に見えてきた!
が、その前に、崩落し黒と黄色のトラロープがはられている崖を渡る必要があった。
真新しいトラロープをしっかりと握り、崩れかかっている地面に足場を探す。
昨日までの雨で更に地面は不安定。
するとあっという間もなく、足がすべり、、、あわやッ!!!!
『うぎゃッ~!!!!』
なんと52歳のminoは、トラロープに宙吊りとなってしまったのです。
脚力には自信があるものの、腕力は今一。
手を離せは、まっさかさまに崖の下落ちていく。
すると、沢の方で『ガサッ!!!』
と大きな音がしました。
見ると、真っ黒なクマがこちらを見て・・・・
目が合ったのは一瞬でしたが、くるりと後ろを向くと一目散に反対側の斜面を登って逃げて行きました。
『く、くま美…。』 (名前を付けてみた)
何と美しい黒光り。
豊かな腰、ふくよかでまあるい背部。
右に左にゆっさゆっさと体を震わし
転がるように逃げていく姿は愛くるしく
、、、まるで、渡辺直美。。。。
直美直美、くま美。。。。
こぐまは、辺りには見当たらなかったね。連れていなかったのかい?
トラロープに宙づりになり、サングラスをかけ服を着た、できそこないのオラウータンみたいなminoが
突然現れて、驚かしてごめんね。
暖かく晴れた、丁度、12時、お昼時。
沢の水で体を冷やしたかったのはminoだけではなかったのでした。
俵峰の集落まで後1.5㎞でしたが
これ以上、くま美を驚かしてまで集落に降り着く気持ちも無くなり
引き返して帰ってきました。
帰り道、体がワナワナと震えてきまいた。
クマと出会った恐怖から?
いえいえ、
町から1時間ほどの山の中で『生のクマ』をみた感動からです。
動物園のクマではないのですよ。
生クマですよッ!!!!
「10年間この方、通って来ているけれど、クマなんて見たことないよ」
と言われる登山者が多い中
minoは、2か月で生クマに出会えたんです。
こんなラッキーなことってありますか?
んもうもぅ、『よっしゃ~!よっしゃ~~~!!』と拳を握りしめて竜爪山に戻りました。
俵峰は移住してみたい集落なのですが、
『クマの降りてくる天空の村』
地上より500メートル中空にぽっかりと浮かぶ集落なのです。
『ほ、ほんとう~~~、や、やっべ~~~~~っ!!!
ス、ス、住みて~~~~~っ!!!』
と叫びながら竜爪山を後にしました。