2009年03月06日
誤解される子どもたち

「何て乱暴な子?」
「親のしつけがなってない。」
「わがまま、怠惰、だらしがない」
このように言われがちな子ども達が、あなたの周囲にいませんか?
ご存知ですか?
日本においては、まだ社会的な認識が不十分で、人から理解されにくく誤解や偏見を
受けてしまうことが多い人たちがいます。
それは、軽度発達障害(現在は“発達障害”とだけ言われるようになってきています。)
を持つ人たちです。
軽度というからには、彼らの抱える『問題』は軽度なのかと捉えられやすいのですが・・・
軽度発達障害とは知的な水準が軽度という事であり、(つまり知的障害が無いか、
あったとしても軽度と言う意味)抱えている『問題が軽度』というわけでは決してないのです。
また、発達障害をもつ人たちは外見からはわかりづらい(定型発達の人と変わらない)
ため理解されにくく誤解を受けやすいのです。
そして、周囲から繰り返し受ける、非難・中傷・叱責により傷つき、
自尊心を失い自己肯定感・効力感を持ちづらくなって行きます。
このように、返って軽度なぶん、
①発見されにくい(わかりづらいため、小学校高学年になってからわかる場合もある)
②認められにくい(わがまま、怠惰、だらしがないと見られる)
③理解されにくい(問題行動が発達障害に起因している場合もあるが、ただ、乱暴な子、
しつけが悪い・・・と見られがち)
など、軽度発達障害ならではの困難やしんどさを持つのです。
つまり、軽度と言うと「軽い」のだと誤解されやすいのですが、
重度には重度のつらさがあるように軽度には軽度ゆえのつらさがあるのです。
それでは、発達障害はどのような障害なのでしょうか?
これは、機能的な脳の中枢神経系の障害で決して「親の育て方」や「本人が怠けている」というものではないのです。
彼らのは、外からキャッチする情報の処理障害があり、情報が上手く入っていかなかったり
情報刺激に過敏に反応してしまったりするのです。
その現れ方が、「乱暴な、落ち着きのない、我が儘な、だらしない、怠惰、、パニックになる、
切れる・・・」などと見て取られるわけです。
彼ら自身が
「人と同じようにできない自分はダメだ!」
「いつも叱られる僕はバカだ!」
「一生懸命やっているのにわかってもらえない!」
などと苦しんでいるのです。
周囲が発達障害の特性理解に近づくことで、少しでも互いを認め合い、それぞれの困難が緩和されればと願います。
誤解や偏見に惑わされる事なく『お互い様に、どうぞよろしく。。。』と誰もが赦し合える社会になればいいな~
そう願って、子育てを続けていきます。