2009年06月23日
壺の口

あるところに、、、、、
「何でも入れることのできる壺」をもったAさんとBさんがいました。
二人の壺の容量は一緒でも、壺の口の大きさが違っていました。
Aさんの壺は、植え木鉢のように口の大きく開いた壺です。
Bさんの壺は、一輪挿しの花瓶のように口の狭い壺です。
この壺は、自分で自由に選ぶことも、取り替えることも出来る壺でした。
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・・・・ある時、雨が降りました。・・・・
Aさんの壺には、たくさんの雨水が溜まりましたが、口の小さいBさんの壺
にはわずかな雨水が溜まっただけでした。
・・・・その後、日照りが続きました。・・・・
そこで、Aさんは、自分のつぼの水を一気にこぼしました。
水は地面に広がり浸透し植物は生き返りました。
Aさんは、人々に感謝されました。
Bさんも、小さな口からわずかな水をちょろりちょろりとこぼしましたが、
地面に届くと同時に蒸発してしまいました。
Bさんは、役に立たない自分を感じました。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。
さて、口の開いた壺を持つAさんは、人の話を聴くことが大好きで多くの人の話を聴きました。
「なるほど、そういう考え方もあったのか。。。」
「この人はいい事を教えてくれる。有り難い。」と言っては、自分の壺に蓄えていきます。
また、こんなAさんを頼って、相談に来る人もたくさんいます。
するとAさんは、蓄え溜まった壺から、その人その人に合った物を分け与えていきます。
こうしてAさんは、いつも人々に囲まれ元気で健康そうでした。
一方、Bさんは、人の話を聴くことが苦手です。相手が話し始めても
「そんなことは、分かっていることだ。」「昔はよかった。
」と言って、
自分の壺に蓄えようとはしません。
ですから、Bさんに相談に来る人は、めったにいません。
それでも、たまに、Bさんを心配して様子を見に来てくれる人がいました。
Bさんは、ここぞとばかりに、その人を捕まえては、溜まった壺からちょろりちょろりと吐き出しました。
相手がそれを必要としていなくても、ちょろりちょろりと流し続けたのです。
こうして心配して来た人は、疲れ果てて帰ることとなり、二度とBさんのところには来なくなりました。
そんなBさんは、いつも不満そうで顔色が悪いのです。
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さて、最初に言いました。
この壺は、自分で自由に選ぶことも、取り替えることも出来る壺でしたね。
皆さんは、どんな壺をお持ちですか???
どんな壺を選んでいますか???
壺の口。。。。確かめてみてください。。。
もし、壺の口があまりにも小さくて、窮屈なようでしたら、少~しづつ、
壺の口を広げてみるのも良いかもしれませんね。