2011年05月27日
大阪ウルトラマラニック100km完走記④
脱力感。
身体に力が入りません。
それでも、走っていました。
リタイア?
思いも浮かばず
ただただ、走っていました。
景色?
風景?
草花の香り?
ランナーとの会話?
そんなもの楽しんでる余裕はありませんでした。
とにかく、トイレを探して走っていました。
トイレを目標にキロ数を稼ぎました。
5km間隔で設置されているエイドでは、エイドを楽しむこともなく
しかし、飲まず、食わずでは体が持たない。
されど、飲み食いしたら胃腸が踊る。
本当に頭を使って、体に聞きながら慎重に
水分補給とエネルギージェルと梅干を食しながら
走りました。
トイレが現れるごとに入りました。
15回以上入りました。(数え切れないほどに)
胃腸は、きりきり。
お腹は、しくしく。
お尻は、ちくちく。・・・・・
更に、膀胱炎が再発して
尿意はあっても出ないのでした。
胃腸の痛みと脱力感で身体に力が入れられず
筋肉を使って走ることが出来ないため
猫背での走行。
すると、すぐに肩こりの激痛が始まりました。
足の痛みなど蚊に刺されたようなもの、
この肩こりに、ゴールするまでの10時間
目一杯苦しみ続けました。
ここまで来るともう
「なんとでもなれやっ!」
って気持ちでした。
体調も嵐のようでしたが
この日の空模様も嵐のようでした。
午前中は、曇りでありながらも湿度は高く暑く、
昼過ぎには、激しく叩きつけるような雨、風、寒さ。
水溜りの中をバシャバシャと
水を蹴散らして走りました。
足先の感覚がなくなるほど冷え
胃腸は更にキリキリと、
針で突付かれているようでした。
それでもリタイアはありません。
だって、体が勝手に走っていくのですから。
止める気さえ起きなければ、
身体は前に倒れるように
進んでいくのです。
記憶が薄れるなか、辛いという感覚も薄れ
気がつくと後わずか20kmを残すばかり。
80km地点のエイドでは、
「アハ母は、亜母は母、あは母は母は。」
と、まるで、阿呆のように笑っていました。
<つづく>