2010年10月26日
輝ける主人公

白石正久氏の【発達の扉〈上〉子どもの発達の道すじ 】という本には
生活の中で見られる生き生きとした子どもたちの表情を捉えた写真がたくさん載せられております。
その写真を眺めると同時に、子どもの発達の理解を深められるような本となっています。
そこに写っている子どもたちの表情は非常に豊かであり、
また、著者の(白石氏)子どもへのまなざしの温かさとともに、読む人の心を揺さぶります。
悩んだり、葛藤したり、喜んだり、悲しんでいる・・・まさに人生の主役として生きる姿が
生き生きと映し出されています。
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さて、4歳児のところを見て見ますと
【4歳児とは「輝ける4歳児!」といわれる歳です。
「立ち直り」ができるのが4歳児です。・・・・・】
とありました。
「恥ずかしいけど、頑張らなくちゃ」「いやだな~、でも頑張らなくちゃ
」と
逃げないで自分の気持ちを立て直して頑張る・・・という力がつくのがこの頃なのです。
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そうでした!
確かに、太郎吉もセシリアも4歳の頃「輝ける4歳児!」であったことを
おぼろげながらに思い出しました。
そして、なんと今、中学1年生になった太郎吉が「輝ける4歳児!」のあの輝きを放っているのです。
今の太郎吉には、大きな矛盾、大きな悩みに対して自分の気持ちを立て直しながら、
ひとつひとつ乗り越えていくという、前向きな姿が見られます。
こうして、思春期という発達段階において、新しい主人公に生まれ変わるための力を、
着実に蓄え始めているのです。
今の太郎吉を見ていると、4歳児の頃の太郎吉とは、体つきも態度も大きく異なるのですが
何故だか、あの輝けるころの彼と重なり、私は幸せいっぱいになるのです。
子どもの思春期を共に過ごしていく中で、大変な事もたくさんあります。
しかし、「彼は、彼の人生をどのような主人公として生きていくのかな?」と考えると
楽しみでなりません。