2014年01月29日
ウソはタダソレダケナノサ

おはようございます。
『理由なんてない。
理由なんていらない。
タダソレダケナノサ。』
の“走り続けるmino”です。
さて、今回は子育て相談にお答えいたします。
(こっちが本業。走ってばかりでもないのです。)
皆さんは、日頃、
子どもの気になる言動に振り回されていませんか?
今回は、あるお母さんからの
『子どもが嘘をつくのです。』
というご相談です。
お友だちに行ったこともない外国の話をし
外国旅行はしょっちゅうしていると話す小学校6年生の娘。
お母さんは、ウソをつく娘の不誠実さに腹を立て
「そんな嘘ばかりつくとお友達がいなくなるよ」
「将来、ウソが嘘を呼び大悪党になるよ」
「ウソがばれていじめられるよ」
と、何とかそのウソはよくないのである、と子どもに伝えたいあまりに
脅しの言葉をかけました。
娘は、さんざん脅され、道徳的なことを言い聞かされました。
果たして、子どもは、説得されたのでしょうか?
『ああ、いけないことをした、二度と嘘はつくまい』と改心し、
ウソはいけないと納得したのでしょうか?
残念ながら、お母さんの努力(?)のかいもなく、
子どもの嘘は続いているそうです。
そのウソは、人を傷つけるような種類のものでなく
ただ何となく、自分を大きく見せたいがためのいウソのようです。
さて、今回の子どもの気になるい言動(ウソをつく)
に対処するための考え方に移りましょう。
STEP【アドラー心理学に基づく教育心理学】では、
ウソをつく子どもは、実は、“勇気のくじかれた子どもである”と考えます。
ですから、親が、脅したり、道徳的に説教することで、
さらなる勇気くじき となることには、お気づきでしょう。
ここで大事なことは
『人間の言動には目的がある』ということなのです。
Q. ウソをつくことで、子どもは何が満たされるのでしょう?
・ 友だちの注目を集めることができた。
・ カッコイイと思われた。
・ いいな~と羨ましがられた。
Q. 子どもの目的は、何だったのでしょうか?
この場合、子どもは友だちの『関心を引く』のが目的です。
関心を引き、自分に注目を集めたかった。
自分の存在を認められたかったのです。
(子どもは言うでしょう『タダソレダケナノサ』と)
良いことで他人に認められたり、注目を集め続けるのは至難のわざです。
ならば、「ネガティブなことをしてでも関心が引きたい」ということになるのです。
この場合のウソをついてでも関心を引きたいという“勇気のくじかれた子ども”に必要なのは、
道徳的な説教よりも“勇気づけ”であったのです。
勇気づけとは、反映的に話を聞く、励ます、結果よりその過程を認める、
子どもの長所や能力を認める。。。などの行為です。
この場合、親は、裁判官や警察官になり、子どもの間違いをただそうと努めるのでなく
ただ、反映的に話を聞けばよかったのです。
しかし、最初の段階で(子供が嘘をついたと知った時)
お母さんの感情は、すでにイライラしたり怒ったりしたものでした。
これでは反映的には聴けません。
「ウソをついたのね。今、話を聞いてお母さんちょっと驚いちゃったわ。(Iメッセージ)
でも、ウソをついたらどんな気持ちだった?」
と、言葉をかけてあげれば子どもは素直に話し出すはずです。
子どもの話を良いとか悪いとかの判断をすることなく
『この時、子どもはどう感じていたのか?』
に視点を置いて話を聞きます。
すると、子どもは自分の感情に気づき、整理していきます。
6年生ともなれば、子どもは、友だちの関心を得る方法としてウソをつくという行動が
この先も有効かどうかを判断していくものです。
子どもの言動に振り回され、親は、点々づけの“いい親”になって感情的に対応するのでなく
例え、子どもの言動は間違ったことと判断しても、まずは、子どもを信頼し反映的に聴く ことが大事です。
大変難しいことですが、まずは、自分の価値観を手放す勇気をもって、
子どもを違う視点から眺めるようにしてみましょう。
“視点の移動”です!
お母さんは、毎日忙しい。
前ばかり見ていないで、時には空を見上げてください。
そこには、青く澄んだ大空が、どこまでも果てしなく広がっています。
今日も一日、素敵な日でありますように!
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STEP勇気づけ【アドラー心理学に基づく教育心理学】
http://www.locoms.com/step-s.htm
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