2014年01月30日
一生涯の勇気づけ
和装普及に努めるminoです。

(民族衣装普及協会会員なの・・・うふ)
着つけてみたのは、母の着物。
先日、映画「小さなおうち」を観ました。
女優の松たか子さんのお召しになっていた着物がとっても素敵で
昭和初期の和装文化の美しさも同時に楽しめる映画でした。
あの時代を、彼女も生きてきたのだ・・・と
映画に母の人生をかぶせながら観ていました。
去年の暮れから、
「母が元気なうちに少しずつでも・・・」と、始めた母の和箪笥の整理。
そして、母から譲り受けた着物たち。
30着あまりの着物と
15本あまりの帯と
羽織と草履と小物たち。
着道楽でお洒落の母は
高度成長期の核家族化された時代に
仕事を持ちながらも父と二人で3人の子を育てました。
子育て支援などなく、今のように便利ではない時代。
それでも母はいろいろな習い事に勤しみ、自分を磨き
着付けにおいては師範の資格を持ちました。
そんな中、コツコツとためたお金で着物を仕立ててきたのです。
多くの着物の中には、作ったままに仕付け糸も解かれていない状態のものが
何着かありました。
いずれ、子育てから少し手が離れたら着ようとでも思っていたのでしょうか。
その時間もないままに、ずっとタンスの中に眠っていた着物たち。
今、私が着ることで、着物が呼吸をしはじめました。
母の着物に触れながら、母の生きてきた時代や生活に思いを巡らしています。
「母が元気なうちに少しずつでも・・・」と始めたことが
親の人生に寄り添いながら一時代の家族であった私たちの関係性を見つめ直し、
更には、自分の人生のあり方を考えさせられる良い機会となっています。
それが、私の心の中で大きな財産となりつつあることに感謝しつつ
母の着物をまとっています。
あたたかい。
しっとりとした重さ。
肌にじんわり。
安心感に包まれて。
母がいなくなった後を想像するのも哀しいのですが(涙)
きっと着物たちが、私を勇気づけてくれるものとなるでしょう。
一生涯の勇気づけ!!!
そうして、今日も走りつづけるminoがいますッ!!!
